「Ruby on Railsをはじめたい!」と思っても、そもそもRubyの環境がないと始められません。
Rubyには様々なバージョンがあり、現在も日々更新されています。もともとMacにはRubyが標準でインストールされていますが、バージョンの管理などがしにくいです。
そこで、Rubyを管理しやすいようにインストールする方法をお教えします。
Macへのインストール向けに書きますのでご承知おき下さい。
目次
- Homebrewのインストール
- rbenvのインストール
- rubyのインストール
- おまけ(Hello World!をターミナル上に表示してみる)
Homebrew
HomebrewはmacOS用のソフトウェア管理ソフトウェアです。Homebrewを使ってrbenv(後述:Rubyを管理する)というソフトウェアをインストールしていきます。
Homebrewのサイト brew.sh
インストール
ターミナルで以下のコマンドを実行します。($はターミナルのコマンド開始位置を表しています。実際にターミナル上で打ち込む必要はありませんのでご注意下さい)
$ /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)""
確認
ターミナルで以下のコマンドを実行して、バージョンが表示されれば正常にインストールされています。
$ brew -v
アップデート
以下のコマンドでアップデートが可能です。
$ brew update
上記以外にもコマンドはありますので、サイトを参照してみてください。
rbenv
rbenvとはRubyのバージョンを管理・変更できるソフトウェアです。rbenvを入れることで自由にRubyのバージョンを変更できるようになります。
rbenvサイト
インストール
以下のコマンドでインストールできます(Homebrewをインストールしたので、brewコマンドが使えます)。Rubyの様々なバージョンをインストールするためのプラグインruby-buildもこのコマンドで同時にインストールされます。
$ brew install rbenv
セットアップ
パスを通すために以下のコマンドを実行します。
※「パスを通す」:アプリケーションを実行するには、そのアプリケーションの実行ファイルのあるディレクトリまで移動するか、そのディレクトリの場所をコンピュータに教える必要があります。そうではなくて、どこのディレクトリからでもアプリケーションの実行ファイルを呼び出せるようにすることを「パスを通す」と言います。
$ echo 'eval "$(rbenv init -)"' >> ~/.bash_profile
上記のコマンドで書き込んでいるファイル.bash_profileはシェルの環境設定ファイルです。Linux系の知識が必要なので、以下の記事を参考にしてみてください。
続けて以下のコマンドを実行し、上記のコマンドで書き込んだ設定を有効にします(.bash_profileを読み直す)。
$ source ~/.bash_profile
確認
rbenv-doctorを用いてセットアップが適切かどうか確認できます。
$ curl -fsSL https://github.com/rbenv/rbenv-installer/raw/master/bin/rbenv-doctor | bash
次のような表示がされればOKです。
Checking for `rbenv' in PATH: /usr/local/bin/rbenv Checking for rbenv shims in PATH: OK Checking `rbenv install' support: /usr/local/bin/rbenv-install (ruby-build 20190423) Counting installed Ruby versions: 1 versions Checking RubyGems settings: OK Auditing installed plugins: OK
ruby
インストール
以下のコマンドでインストール可能なバージョン一覧が表示されます。表示されたバージョン名を指定すればインストール完了です。
$ rbenv install -l #バージョン一覧 $ rbenv install バージョン名 #バージョン名で指定したバージョンのrubyをインストール (具体例) $ rbenv install 2.6.3
最後に、インストールしたrubyを使用できるようにするために、以下のコマンドを実行します。
$ rbenv rehash
確認
rbenvでインストールしたrubyのバージョン一覧を確認できます。
$ rbenv versions
バージョンの指定
以下のコマンドを使用することで、デフォルトで使用するRubyのバージョンを指定できます(インストールされているバージョンに限る)。
※globalをlocalにすれば、フォルダごとにバージョンを指定できます。
$ rbenv global バージョン名 #バージョンをデフォルトに設定する $ ruby -v #設定したバージョンが確認できる
おまけ
適当なテキストエディタを開いて、hello.rbという名前のファイルを以下のコマンドをコピペして作成してください。rbという拡張子はRubyファイルであることを表しています。
保存先は一旦デスクトップがわかりやすいと思います。
puts "Hello World!"
ターミナルを開き直し、以下のコマンドを実行します。このコマンドで、デスクトップに作業場所を移動することができます。pwdコマンドで"/Users/ユーザー名/Desktop"となっていれば移動できています。
$ cd Desktop $ pwd #現在いるディレクトリの確認
移動できたら以下のコマンドを実行すると、ターミナルに"Hello World!"と表示されるはずです。rubyコマンドでRubyファイルをプログラムとして実行できます。
$ ruby hello.rb
まとめ
色々インストールしたり設定したり面倒だったかと思いますが、一旦やってしまえば、あとはRubyのバージョン管理が楽になります。
エラーが起こった場合にも、公式HPのリンクも貼ってありますので、そちらを参考にして頑張ってみてください!